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CATEGORY : 本(小説)
ジェイムズ・ティプトリーJr.「たったひとつの冴えたやりかた」
DATE : 2007-09-15-Sat  Trackback 0  Comment 0
たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)
ジェイムズ,ジュニア ティプトリー、浅倉 久志 他 (1987/10)
早川書房

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今ごろ読むなって感じでサーセンw 名作だという話は知っていたのですが、なかなか読む機会がなかった。もっと早く読めばよかった。でもまあ「輝くもの天より墜ち」が出版された今になって読んだのは悪くない選択だったかも。

宇宙を旅する人間の異星人との邂逅を中心にした3つの話が連作になっている。表題作では、冒険を夢見る金持ちのまだ14歳のキュートなお嬢さんが親にナイショで宇宙に飛び出して、とある異星人とファーストコンタクトしてしまう。彼女の魅力と、明るく朗らかな様からは想像できないくらいに思慮深くて機転の利いた振る舞いに目頭が熱くなりました。歌のくだりと、ハン・ルー・ハン。

でも一番素晴らしいと思ったのは一番長い3話目。「衝突」というタイトルの、異星人とのコンタクトを描いたお話。こちらのコンタクトは敵意にみちたもので、戦争が始まってしまうかもしれないという緊迫感に満ちたもの。お互いの言葉もわからぬまま、手探りでなんとか平和に分かり合いたいと必死で試行錯誤する人間達の姿に胸が詰まりました。赤子に喋りかけるような言葉で必死に敵意のなさや、和平の大切さを訴えるところがねえ。

あとは、最後にそれらを振り返って司令官が漏らす、個々人のちいさなちいさな選択が折り重なって大きな結果を産んだことが怖いという一言。これは本当にそうだなあと思いました。どんな悲劇もはじまりはきっと些細なことからなんだろう。




輝くもの天より墜ち (ハヤカワ文庫 SF テ 3-6) 輝くもの天より墜ち (ハヤカワ文庫 SF テ 3-6)
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア (2007/07)
早川書房

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